国外財産調書と海外物件の円換算
海外の不動産を持つと、所得税の申告とは別に、一定額を超える国外財産の報告が必要になる場合があります。期限と基準日、円換算の考え方を確認します。
更新日:2026-10-12(制度・数値は同日に公的機関・公式ページで確認)
国外財産調書の提出が必要な人
国税庁によると、居住者(非永住者を除く)で、その年の12月31日において価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を有する人は、国外財産調書を翌年の6月30日までに提出する必要があります。令和7年分は令和8年6月30日が期限でした。
財産債務調書の基準
| 区分 | 基準(国税庁) |
|---|---|
| 所得基準のある人 | 退職所得を除く各種所得金額の合計額が2,000万円超で、12月31日の財産が3億円以上または有価証券等が1億円以上 |
| 財産額のみの基準 | 12月31日の財産の合計額が10億円以上の居住者 |
提出期限は国外財産調書と同じく翌年6月30日です。
計算例:為替で基準を超える場合
米国の物件(時価30万ドル)と現地の預金(5万ドル)を持つ場合、合計35万ドル。1ドル140円なら4,900万円で基準以下、1ドル150円なら5,250万円で5,000万円を超えます。
物件の価額の見積方法や12月31日時点の換算レートは国税庁の調書の説明資料で確認してください。為替の動きだけで提出の要否が変わる場合があります。
家賃・経費の円換算
所得税の計算では、所得税基本通達57の3-2により、外貨建取引は原則として取引日の電信売買相場の仲値(TTM)で円換算します。不動産所得などは、継続適用を条件に、収入は電信買相場(TTB)、経費は電信売相場(TTS)によることもできます(海外物件の為替感応度)。
相談先・申込先の選び方
国外財産調書・財産債務調書の作成方法は国税庁のページで案内されており、e-Taxでの提出が推奨されています。物件の評価や換算に迷う場合は、税務署または国際税務に対応する税理士に確認してください。
よくある質問
海外の物件を買っただけで報告が必要ですか?
12月31日時点の国外財産の価額の合計が5,000万円を超える場合に国外財産調書の提出が必要です。所得税の申告とは別の手続です。
出典・公的情報
- 国税庁|財産債務調書及び国外財産調書のお知らせ(2026-10-12確認)
- 国税庁|所得税基本通達 法第57条の3《外貨建取引の換算》関係(2026-10-12確認)
- 国税庁|No.1391 不動産所得が赤字のときの他の所得との通算(2026-10-12確認)
- 国税庁|税についての相談窓口(2026-10-12確認)
為替レートと物件価額は本稿の仮定です。調書の要否・記載方法は国税庁の最新の案内で確認してください。
月額だけでなく、総額と条件も見てみよう。