不動産所得の赤字

損益通算と土地の借入利子

不動産所得の赤字は、給与所得などの黒字と差し引き(損益通算)できます。ただし国税庁は、通算できない赤字をいくつか定めています。「赤字で税金が戻る」という説明を聞いたら、どの部分が通算できるのかを確かめます。

更新日:2026-10-12(制度・数値は同日に公的機関・公式ページで確認)

損益通算できる所得とできない赤字

国税庁によると、損失を他の所得と損益通算できるのは不動産所得・事業所得・譲渡所得・山林所得の4つです。不動産所得の赤字でも、次の部分は通算できません。

計算例:土地の借入利子がある場合

本稿の計算(仮定の数値による例)

不動産所得が−50万円(赤字)、借入利子のうち土地取得に対応する部分が30万円の場合、通算できない部分は30万円で、給与所得と損益通算できるのは20万円です。

同じ物件で赤字が−20万円なら、土地の借入利子30万円の方が大きいため、損益通算できる額は0円です。

土地と建物を一括で借入れた場合の利子の按分方法は、税務署または税理士に確認してください。

赤字が出る物件の考え方

不動産所得の赤字は、通算によって所得税・住民税が減る効果があっても、物件自体の現金収支が赤字であれば、その分は手元資金から出ていきます。税の効果は「赤字の一部が戻る」ものであり、赤字そのものが消えるわけではありません。キャッシュフローと税額は別の行で管理してください(税引前と税引後を分ける)。

相談先・申込先の選び方

損益通算の可否は申告の内容によって変わるため、国税庁の電話相談センターや税務署、または税理士に確認してください。販売資料の節税シミュレーションは、土地の借入利子の扱いが反映されているかを質問しましょう。

よくある質問

会社員が不動産投資で赤字を出せば所得税が戻りますか?

赤字のうち通算できる部分については所得税が減る場合がありますが、土地取得の借入利子に相当する部分などは通算できません。

出典・公的情報

計算例は本稿の仮定です。実際の通算額は他の所得や按分方法によって変わります。

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