国税庁の耐用年数・簡便法

減価償却と中古物件の耐用年数

減価償却は、建物の取得費を耐用年数にわたって毎年の必要経費に配分する手続です。現金は出ていかないのに経費になるため、税引後の収支と売却時の税額の両方に影響します。

更新日:2026-10-12(制度・数値は同日に公的機関・公式ページで確認)

建物の償却方法と主な耐用年数

国税庁は、1998年4月1日以後に取得した建物の償却方法は旧定額法または定額法のみ、2016年4月1日以後に取得した建物附属設備・構築物は定額法としています。

構造(住宅用)法定耐用年数
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造47年
金属造(骨格材の肉厚4mm超)34年
金属造(同3mm超4mm以下)27年
金属造(同3mm以下)19年
木造・合成樹脂造22年
建物附属設備:給排水・衛生設備、ガス設備15年

出典:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」。

中古物件の耐用年数(簡便法)

国税庁によると、中古資産の耐用年数は次の簡便法で計算できます。1年未満の端数は切り捨て、2年に満たない場合は2年とします。

本稿の計算(仮定の数値による例)
物件計算耐用年数
築20年のRC造(47−20)+20×0.2=3131年
築10年の木造(22−10)+10×0.2=1414年
築25年の木造22×0.2=4.4(端数切捨て)4年

短い耐用年数は「得」か

耐用年数が短いと毎年の減価償却費が大きくなり、保有中の所得は小さくなります。一方、国税庁の譲渡所得の計算では建物の取得費から所有期間中の減価償却費相当額を差し引くため、売却時の譲渡所得は大きくなります(売却時の手取りを試算)。また、国外の中古建物では、簡便法などで計算した減価償却費に相当する赤字が2021年分以降、損益通算できなくなりました(海外中古建物の減価償却と損益通算)。

土地と建物の価格の分け方

減価償却できるのは建物部分だけで、土地は対象外です。売買契約書に建物価格の記載がない場合の按分方法は複数あり、結果が大きく変わるため、税理士または税務署に確認してください。

相談先・申込先の選び方

耐用年数や償却費の計算は、国税庁のタックスアンサーと耐用年数表で確認でき、判断に迷う点は電話相談センターや税務署で質問できます。販売資料の「減価償却で節税」という説明は、売却時の課税まで含めた試算かどうかを確認してください。

よくある質問

中古物件は必ず簡便法を使うのですか?

簡便法は中古資産の耐用年数を見積もる方法の一つです。使える条件や他の方法は国税庁の資料や税理士で確認してください。

出典・公的情報

耐用年数の計算例は国税庁の簡便法に基づく本稿の計算です。資本的支出がある場合など、個別の取扱いは税務署・税理士に確認してください。

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